また、何かのきっかけで書きたくなるかもしれませんが、
きょうは、一応「まとめ」ということにします。
中学校や高校で習う内容や、
中学校や高校でもなかなかやってもらえない
実験・観察を中心とした中原正木先生の授業は、
当時小学5年生の僕たちにとって驚きと感動の連続でした。
中原先生は職員室に席があるにも拘らず
職員室にいることは滅多になく、
たいていは理科準備室にいました。
僕にとっても、この理科準備室の居心地がすごく良く、
お昼休みや授業後、僕を含め数人の「溜まり場」になっていました(笑)。
薬品棚の様々な試薬を眺めるのも好きでしたし、
中原先生に授業を離れていろいろなことを教えて頂けるのも嬉しかったです。
中原先生は身近などんなことでも
理科教育につなげられないものか、
そのように考えていらっしゃるようでした。
誰かが植物の葉っぱを拾って来ようものなら、
「葉脈の標本を作ろうか」と言っては
ビーカーに水酸化ナトリウム水溶液をつくり
その中に葉っぱを入れ、葉脈の標本を作ります。
また誰かがドブネズミの死骸を持って来ようものなら・・・
「誰だ、こんなもん拾ってくる子は!」などとは言わず・・・
「随分大きいネズミだなあ・・・、
よし、イマからネズミの骨格の標本を作ろう。
誰かこのバケツに水を入れて来てくれないか」
ネズミを水の入ったバケツの中に入れて
ガスコンロで煮立てます。
「どうしようかなあ・・・水酸化ナトリウムは入れずに
少し様子を見てみるか・・・」
先生は独り言を言いながらコンロの火を調節しています。
ドブネズミを煮立てているのですが、イヤな匂いがするわけではありません。
僕は僕たちだけが特別な時間を過ごしている、
そんな何とも言えない充実感のようなものを感じていました。
薬品棚の中に試薬に混ざって
インスタントコーヒーの大瓶が置いてあって、
誰かが・・・僕だったかもしれません・・・(笑)
「先生、コーヒーが飲みたいです」
「そうか、そうか、じゃあ飲みたい人、ビーカーを持って来なさい」
居合わせた全員が「やったー」で、
ビーカーを取りに行き、先生のところへ。
先生はニコニコしながら僕たち一人ひとりのビーカーに
薬さじでインスタントコーヒーを入れていきます。
お湯を入れかき回すのはガラス棒です。
誰かが・・・僕だったかもしれません・・・(笑)
「先生、砂糖は?」
「砂糖か・・・砂糖はないなあ・・・僕はブラックだから・・・
じゃあ、そこの棚のブドウ糖を持って来なさい」
ビーカーのコーヒーにブドウ糖を入れてガラス棒でかき混ぜ、
中原先生を囲み数人で雑談をしながら飲みました。
素晴らしい時間を過ごしていたと思います。
僕がコーヒーが好きなのはこの時からかもしれません。
イマはブドウ糖は入れませんけど・・・(笑)。
P.S.
当時、僕は東京都杉並区立高井戸第三小学校の5年生でした。
音信不通になってしまった当時のクラスメイトと
インターネットを通じ、再会できるかもしれないと思い、学校名を書いておきます。
現在、中原先生は学校現場からは引退されたようですが、
民間の教育団体でご活躍のようです。
中原正木先生の「科学紙芝居」DVDです。
じゅくちょーが5年生の頃、林間学校に行った時の写真です。
中原先生のすぐ隣が僕です(笑)。
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(2013年3月31日 コーヒーブレイク Coffee Break)
名古屋市瑞穂区にある小学生・中学生・高校生・高卒生対象の少人数制の塾で、
中学受験・高校受験・大学受験から補習まで(個別クラスも設置しています)対応の
東海学習塾堀田教室(熱田区・昭和区・南区に隣接しています)がお送りしました。