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あなたがあの時
 沖縄はすでに梅雨が明けたようですね。

さて、沖縄戦終結から75年が経ちました。

みなさんも知っているように
沖縄は日本で唯一地上戦(空から爆弾を落とすのではなく兵士が上陸しての戦争)が
行なわれた地ですね。
この地上戦で20万人以上の人が犠牲になりました。

もう少し早く降伏していれば、
これだけの犠牲を払わずにすんだかもしれませんね。

日本は沖縄戦の後、
2つの原子爆弾を広島と長崎に落とされるまで
戦争をやめませんでした。
戦争をせずに済めば一番良かったわけですが、
せめて沖縄戦の半年前に戦争をやめていればと、
この時期になるたびに思います。

 毎年、6月23日の「慰霊の日」に
子どもたちの平和への想いを込めた詩が朗読されます。
毎年、子どもたちの詩に平和への思いを新たにさせられます。

今年は沖縄県立首里高校3年 高良朱香音さんが平和の詩を朗読しました。
6月23日16時00分『中日新聞』から全文を引用します。コーヒー



(引用はじめ)

 

あなたがあの時


「懐中電灯を消してください」
一つ、また一つ光が消えていく
真っ暗になったその場所は
まだ昼間だというのに
あまりにも暗い
少し湿った空気を感じながら
私はあの時を想像する

あなたがまだ一人で歩けなかったあの時
あなたの兄は人を殺すことを習った
あなたの姉は学校へ行けなくなった

あなたが走れるようになったあの時
あなたが駆け回るはずだった野原は
真っ赤っか 友だちなんて誰もいない

あなたが青春を奪われたあの時
あなたはもうボロボロ
家族もいない 食べ物もない
ただ真っ暗なこの壕(ごう)の中で
あなたの見た光は、幻となって消えた。

「はい、ではつけていいですよ」
一つ、また一つ光が増えていく
照らされたその場所は
もう真っ暗ではないというのに
あまりにも暗い
体中にじんわりとかく汗を感じながら
私はあの時を想像する

あなたが声を上げて泣かなかったあの時
あなたの母はあなたを殺さずに済んだ
あなたは生き延びた
あなたが少女に白旗を持たせたあの時
彼女は真っ直ぐに旗を掲げた
少女は助かった

ありがとう

あなたがあの時
あの人を助けてくれたおかげで
私は今 ここにいる

あなたがあの時
前を見続けてくれたおかげで
この島は今 ここにある

あなたがあの時
勇気を振り絞って語ってくれたおかげで
私たちは 知った
永遠に解かれることのない戦争の呪いを
決して失われてはいけない平和の尊さを

ありがとう

「頭、気をつけてね」
外の光が私を包む
真っ暗闇のあの中で
あなたが見つめた希望の光
私は消さない 消させない
梅雨晴れの午後の光を感じながら
私は平和な世界を創造する

あなたがあの時
私を見つめたまっすぐな視線
未来に向けた穏やかな横顔を
私は忘れない
平和を求める仲間として
(引用おわり)








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(2020年6月23日 コーヒーブレイク Coffee Break)名古屋市瑞穂区にある小学生・中学生・高校生・高卒生対象の少人数制の塾で、中学受験・高校受験・大学受験から補習まで(個別クラスも設置しています)対応の東海学習塾堀田教室(熱田区・昭和区・南区に隣接しています)がお送りしました。パソコン

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