先月行われたセンター試験の
平均点の最終集計が公表されました。
それによりますと、 英語(リーディング)の平均点は約5割で
共通テストを開始以来、最低点となりました。
政・経はセンター試験を含め、過去最低点でした。
結果、出願大学の変更を余儀なくされた塾生もいます。
得意教科が英語の塾生が共通テスト受験後に塾に寄った際の第一声、
「じゅくちょー、おわった、共テなんてイラねえ!」
さて、・・・共通テスト
じゅくちょーの時代は
「共通一次試験」と呼ばれていました。
「高校教育の正常化」という大義名分のもとにスタートした共通一次試験。
それが「センター試験」と名を変え、現在の「共通テスト」となりました。
当時の大学入試は大学によっては
難問・奇問がよく出題されていたので、
それらの問題が解けるためには相当な訓練が必要になり、
高校が予備校化しかねないといったことから
「基礎学力を問う」という名目でスタートした試験ですが・・・
受験生は共通テストのあと、
多くの国公立大学で個別学力(二次)試験を受験しなければなりません。
国公立の大学を受験する場合、
共通テストと二次試験の二つの試験を受験しなくてはならなくなり、
共通テストの存在は、多くの受験生にとって、
負担や戸惑いでしかないように思えるのは僕だけでしょうか?
試験制度がどう変わろうと、
1点でも多く得点した人が合格するということに変わりはないわけですから
共通テストを課すのにどれほどの意義があるのかと思えます。
またセンター試験はマークシートで解答するという性質上、
学力がどの程度正確に測れるものなのかという疑問もあります。
それが顕著に表れるのが数学だと思います。
例えば二つの相似な三角形を使って解く問題があったとき
マークシート試験の場合、
「なんとなく相似そう」で問題を解いても得点できてしまうわけです。
しかし、およそ数学の先生で「なんとなく相似そう」で
をくれる先生はいないでしょう。
相似であることを説明(証明)してはじめて、
評価の対象になるわけです。
つまり、共通テストの場合、
「要領がいい」ことが「高得点」の条件になるわけです。
共通テストが「要領のよさを問う」試験だというのなら頷けますが、
「基礎学力を問う」試験だというのなら、少なくとも僕は「???」ですね。
試験は各大学のやり方に任せておけばいいと僕は思います。
難問・奇問を出題する大学に行きたい受験生は
それらの問題が解けるように頑張るでしょうし、
共通テストを課したところで競争があることに変わりはないわけですから・・・
仮に共通テストを現行のまま続けるというのなら
せめて国公立大学に共通テストの利用を「義務付ける」ことなく
共通テストの利用を各大学に任せたらどうかと思いますね。
現行のままですと、共通テストの出来によっては
志望大学を受験することさえ断念せざるを得ない受験生が毎年少なからずいます。
僕としては自分が志望する大学の試験を受けさせてあげたいと思うのです。
受験生にとって、自分が行きたい大学の試験の出来が悪くて
不合格になるのなら納得できると思いますが、
共通テストの出来だけで志望校を変更せざるを得ないのは
あまりにもかわいそう。
そろそろこのような試験を見直してほしいところです。
「共通テストを課す意義は何か?」
「本当に共通テストは必要なのか?」
令和5年度のセンター試験志願者は512,581人だそうです。
令和5年度のセンター試験受験料は2教科以下受験で12,000円、
3教科以上受験で18,000円です。
センター試験の受験料×受験者数のお金がほしいというのが
センター試験存続の意義ならば、受験生にとってはいい迷惑ですが、
存続させたい理由はよくわかります(笑)。
けれど、もしそうであるならば、僕個人としては
各大学の個別学力試験の受験料を値上げしてもいいから
こういった、いたずらに受験生の負担を増やす試験をなくしてほしいですね・・・。
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